ネットワークを利用した時刻配信におけるNTPへの一元化について
〜 http/httpsを利用した時刻配信の終了に向けて〜
*サービスは2022年3月31日をもち終了しました
NICTでは、日本標準時を生成すると共に、標準電波、光テレホンJJY、NTP等様々な方法で正確な時刻を配信しています。このうちインターネット上における日本標準時の配信については、NTPに加えてhttp/httpsによる時刻配信を試験的に実施してきましたが、別記の理由により「NTPを利用した時刻配信」に一元化する方向とし、2020年7月よりweb上での周知活動やサービスの時限停止等、停止に向けた取組みを約9ヶ月間にわたって行って参りました。
このたび、本活動の結果を踏まえ、本日から1年後の2022年3月31日をもって「http/httpsを利用した時刻配信」のサービスを終了し、ネットワークを利用した時刻配信については「NTPを利用した時刻配信」に一元化することといたします。何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
この「サービス終了」は、以下には影響しません
✔ 当機構のhttp/httpsによる時刻配信を利用していないほとんどのスマートフォン・PC等のアプリケーション
✔ ご使用の端末と標準時の時刻差を表示する以下のページ
https://www.nict.go.jp/JST/JST5.html
✔ また、NTP*サービスは、これまでどおり運用します。
*NTP:ネットワークに接続されたコンピュータや各種機器の時刻同期に用いられるツール。
なお、2020年7月からの取組みで実施してきました以下の活動に関しましては、当該サービスの終了まで引き続き継続いたします。
@ ユーザへの周知のため時限停止「http/httpsを利用した時刻配信」についてはこちらで利用者の把握ができません。従いまして停止を利用者に周知するため、今後も「http/httpsを利用した時刻配信」の時限停止を行います。時限停止のスケジュールは、
時限停止のお知らせを参照してください 。
(過去のスケジュールはこちら)
*時限停止とは別に、サーバー負荷増大による予期せぬサービス停止が発生する場合があります。
現在行っている「http/httpsを利用した時刻配信」用プログラムを必要とする方に開示します。このプログラムは「http/httpsを利用した時刻配信」を自ら行いたい方が参考とすることを目的とするものです。
※ご利用の環境に合わせた設定が必要となります。
※今回公開している資料の内容についてのみ問合せをお受けします。
個別の技術的な相談が必要な場合は、NICTが行っている技術相談(以下)での受け付けを検討します。
https://www2.nict.go.jp/oihq/soudan/
「http/httpsを利用した時刻配信」の終了に関するご意見を承ります。
問い合わせ先
国立研究開発法人情報通信研究機構 電磁波研究所
電磁波標準研究センター 時空標準研究室 日本標準時グループ
メール:
今回停止への取組を開始する「http/httpsを利用した時刻配信」は、各ネットワーク環境にNTPがそれほど普及していない状況下でファイアウォールによる影響を受けずに時刻情報が取得できるように開発した試験的なツールであり、NTPを利用して時刻情報を取得できない限定的なユーザが正確な時刻を得られるようにするツールでした。しかし、近年ではNTPによる時刻配信はインターネットでの標準的なサービスとなり、大多数の方が利用可能となっています。
一方、「http/httpsを利用した時刻配信」はNICTの試験的なツールとしての位置づけであるにもかかわらず、2016年頃よりアクセス数が急増し、2018年後半からはサーバー負荷増大による一時的な停止も生じております。今後も限られた予算・人員の中でさらにサーバー能力や回線容量を増強して、NTPと共に双方のサービスを維持していくことは困難な状況です。また、現在の不十分な能力で運用を継続し、高負荷等によってサーバーが停止した場合には、ユーザーの皆様に多大なご迷惑をおかけする懸念も生じております。
このため、「http/httpsを利用した時刻配信」については、2022年3月31日にサービスを完全に停止するものです。「http/httpsを利用した時刻配信」を利用されている一般の利用者、事業者の皆様においては上記の状況を考慮してNTPの活用をご検討頂きますよう、お願い致します。