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Q&A及び資料・データ

標準時・周波数標準のQ&A

標準電波 ネットワーク時刻同期 テレホンJJY 光テレホンJJY 周波数と時刻 その他

その他のQ&A

ユーザの皆さんから寄せられた質問等への回答集です。


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Q リンクのお願い
このたび、自分のホームページを作成することになり、 時々利用させていただいている日本標準時プロジェクトのページへのリンクを承諾していただきたいのですが。
A
 当機構のWebページへのリンクは、行っていただいて結構です。ただし、こちらをご一読願います。https://www.nict.go.jp/policy/index.html
 当日本標準時プロジェクトのトップページは、https://jjy.nict.go.jp/です。
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Q 送信所の写真
福島県の大鷹鳥谷山送信所及び、福岡・佐賀県境のはがね山送信所の写真及び映像などはないでしょうか?
A
 Webページに提供可能な写真を掲載いたしましたので、ご利用ください。
 https://jjy.nict.go.jp/QandA/reference/LFphoto/index.html
 ご利用の際には、「国立研究開発法人情報通信研究機構提供」といったクレジットをお入れくださいますようお願いいたします。
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Q どこに原子時計があるのでしょうか?
日本にはどこに原子時計があるのでしょうか?
A
 原子時計を保有し、国際原子時の決定に寄与している日本の機関とその所在地は、次のとおりです。
 情報通信研究機構 東京都小金井市
 産業技術総合研究所 計量標準総合センター 茨城県つくば市
 文部科学省国立天文台 水沢観測センター 岩手県水沢市
 原子時計自体の保有は、この機関以外に民間含めて多数あります。当機構では掌握しておりません。
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Q 見学はできますか?
家にも電波時計があります。見学はできますか
A
 情報通信研究機構(東京都小金井市)では、毎年施設一般公開を行っております。また、本機構には展示室があり、平日に自由に見学することができます。
   標準電波の送信所につきましては、送信所であるため安全管理上の問題などの理由から、一般の方の見学はご遠慮願っております。
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Q UTCとTAIの差
UTCとTAIが30秒以上も表示が異なるのはどういう理由からなのでしょうか?
A
 こちらの資料をご覧下さい。
 https://jjy.nict.go.jp/mission/leapsecond2017.jpg
 原子時は原子の固有振動を基準とした、安定な時系です。世界時は天文観測(地球の自転速度等)から求められる時系です。国際原子時(TAI)は1958年1月1日0時の世界時(UT)に合わせられました。ところが、世界時は地球の自転速度の遅れなどの影響で、国際原子時に対してどんどん離れてしまっています。協定世界時(UTC)は1秒の長さは国際原子時と同じで、世界時に対して0.9秒以上離れないように調整した時系です。このため、協定世界時と国際原子時は37秒(2017年1月現在)ずれています。
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Q 標準時の提供
我々は、PCコンテンツを制作しているものなのですが、ある企画で時間になったら時報をならしたり、コンテンツを展開しようと考えております。そこでご相談なのですが、標準時データの提供を受ける事はできるのでしょ うか?
A
 当機構で行っている日本標準時の供給には、
標準電波による供給(JJY)
電話回線による供給(テレホンJJY)
インターネットにによる供給(公開NTP)
があります。何れも無料で利用することができます。

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Q GPSタイムとUTCの関係
GPSから得られるタイムコードはUTCと同じと考えていいでしょうか?
A
 GPS衛星で使われている時系は「GPS TIME」と呼ばれるもので、 米国海軍天文台によって管理・維持がされており、UTC(USNO)と同期するように制御されていますが、UTCとはうるう秒の処理がされない点が異なります。
 GPS TIMEからUTCへの変換には、GPS衛星から送信される航法メッセージに含まれる補正値によって得られます。
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Q 西暦について
西暦の事でもし資料等あればお教えいただきたい。
A
 残念ながら当機構では、歴に関して所掌の範疇ではないのと、情報を持ち合わせておりません。
 国立天文台(https://www.nao.ac.jp/contact/astro.html)等へお問い合わせになってはいかがでしょうか。
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Q 「日本標準時」について定めた法令はある?
日本標準時について定めた法令はあるのですか。あれば、その名称を教えて下さい。

 日本における「標準時」に関する法令は、十分に整理されていないのが現状です。 法令として表されているものは、明治19年の勅令第51号及び明治28年の勅令第167号で、 東経135度の子午線の時を「中央標準時とする」と定めています。
 「標準時」については、昭和23年からの電気通信省設置法で現れますが、定義については示されていません。
「日本標準時」という名称は、法令上は現れません。(一部修正2008年5月)
<参考>「標準時」関連行政(関係省庁)の1945年以降の変遷は以下のようになっています。
逓信省 1946(S21).7.1〜
電気通信省 1949(S24).6.1〜
電波監理委員会(総理府)1950(S25).6.1〜 (電波法施行)
郵政省 1952(S27).8.1〜
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Q 日本標準時の決め方を教えて下さい。
A
 「中央標準時」の定義からは、地球回転に基づく天文観測から時刻が示されることになりますが、世界的には「協定世界時」という原子の振動数を基準にした原子時系が採用され、1972年から全世界一斉に運用されて来ています。
 当機構で標準電波などで通報を行っている「日本標準時」は、この「協定世界時」を基にして、東経135度に相当する+9時間のオフセットを与えた時刻となっています。
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Q 時計はなぜ12時まで
時計はなぜ12時までなのかといろいろ調べましたが分かりませんでした。なぜなのかを教えてください。
A
 歴史的なことでもあり、当方で明確におこたえすることはできませんが、 一般的な範囲で回答いたします。
 多くの時計は世界的に見ても12時間表示を採用していますが、時刻の表記の体系は紀元前にまで遡るといわれています。
 12という数字は、1,2,3,4の最小公倍数であり、分割に使いやすかったともいわれます。
 また、数学、天文学、占星術などを総合して使われてきたとの解釈もあります。
 国内においては、明治5年の太政官布告337号のなかに次のような記述があります。

一 時刻ノ儀是迄昼夜長短ニ随ヒ十二時ニ相分チ候処今後改テ   時辰儀時刻昼夜平分二十四時ニ定メ子刻ヨリ午刻迄ヲ十二   時ニ分チ午前幾時ト称シ午刻ヨリ子刻迄ヲ十二時ニ分チ午   後幾時ト称候事

 このときすでに12時間表示の時計が存在するわけですが、この布告で1日24時間を午前と午後の12時間に分けると定めています。
 さらに詳しい情報については、国立天文台や、各地方の天文科学館などに問い合わせられてはいかがでしょうか。
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Q パソコンの時計が遅れる
いつもパソコンの時刻微調整に日本標準時を表示するページを利用させていただいています。何故かパソコンの時計は1週間で10秒くらい遅れてしまうのです。 何故なんでしょうか?
A
 パソコンの時刻は、内蔵されている時計装置の精度により正確さが決まります。その元となっているのは、水晶発振子というもので、一般的なものは十万分の1から一万分の1といった精度を持っています。
 1週間で10秒の遅れがあるとすると、その精度は10秒÷1週間(=604,800秒)で表されますので、約十万分の1.6となり、それほど悪いということでも無 いことがわかります。
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Q 標準時についての質問
実際のところは、標準時の1秒1秒の刻みの正確性、どうやって確かめるのでしょうか?
A
 単純でありながら、奥の深いご質問事項かと思います。 順を追ってご説明したいと思います。
 従来の時刻(1秒の長さ)は地球の自転を基にして決められていました。 単純に言うと、太陽が真南に来たら12時、翌日太陽が真南に来るまでの時間を1日=86,400秒として、1秒の長さを決めていました。しかし、精密に観測すると地球の自転は安定していないことが判りました。 これではその時々で1秒の長さが変わってしまい、物理量の定義としてふさわしくないことになってしまいます。そこで、より精度良く1秒の長さを決めることが出きるものとして、原子の振動数を利用することが提案され、1967年に国際的に定義されまし た。この定義では1秒の長さはセシウム133原子が9,192,631,770回振動する時間となり、時刻は1958年1月1日0時のそれまでの時刻を原点として、現在の時刻の基準(協定世界時)として使われています。
 定義は以上となりますが、では実際の標準時の時計が狂うことはないのかということについてお答えしたいと思います。
 結論から言うと、定義に基づいて作られていても機械ですから故障もあれば狂うこともあります。しかし、重要なことは基準に用いている時計は1台だけではないということです。この定義に基づいて作られた時計(原子時計)は、世界各国の標準機関が保有しており、精度向上など研究開発が進められています。
 協定世界時はこの世界各国に数百台ある原子時計の相互比較によって、パリにある国際度量衡局(国連の下部組織)で決定しています。決定の仕方も、各国の時計にそれぞれ点数を付けて安定した時計には高得点、安定度が悪い時計には低い点を与えて、加重平均を取るような計算によって決められています。この決定精度は、数100万年に1秒の誤差というものになります。また、親時計というものが存在するわけではないので、何台かの時計が故障しても、協定世界時が狂ってしまうという心配もありません。このような形で協定世界時が決められていますが、データを集めてから計算するので、各時計がどれだけずれていたのかはしばらく後になってからでないと判りませんし、今が何時かということには答えてくれません。
 日本では、当機構において日本標準時をお知らせするために、原子時計を18台ほど保有して標準時を決定しています。もちろんこれらの時計も協定世界時の決定に貢献しています。これらの時計を基に平均処理を実時間ですることで日本の標準時が作られています。さらに、この時刻が協定世界時からずれていってしまわないように管理を しています。その精度は1億分の1秒以内となるよう目標設定をしています。
 このようにして作られた標準時を、標準電波などによって日本中にお知らせをしています。放送局やNTTの時報は、標準電波等により当機構の日本標準時に合わせられています。
 少々長くなりましたが、次に時計の比較方法についてです。
 上で述べたように、世界各国にある原子時計を比較しなければなりません。 その比較の精度も、10億分の1秒以下といった高い精度で行う必要があります。この比較にはGPSといった人工衛星や、通信衛星を利用した時計の比較のためのネットワークが作られています。
 
 以上、解りにくい点もあるかと思いますが、このようにして標準時が決定され、みなさんに利用されています。
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