参考となる用語をご説明します。

A-G | H-N | O-R | S-X | か-な | は-わ


<A-G>
AutoKey
NTPにおける認証方法。PKIを利用した相手認証・鍵交換、メッセージの改ざん検出等が可能。

BIPM
国際度量衡局(Bureau International des Poids et Mesures)。測定に関する国際標準を担当する組織。時間部がTAIとUTCを配布している。

CA
認証局(Certification Authority)。PKIにおける公開鍵証明書を発行する機関。

CGGTTS
(Common GPS GLONASS Time Transfer Standard)。衛星を利用した、コモンビュー方式における時刻比較用標準フォーマット。

Cs原子時計
セシウム原子時計。セシウム原子の吸収・放出する電磁波の周波数を利用した時計。誤差の程度が30万年から170万年に1秒以下と高精度。現在、「1秒はセシウム133原子の基底状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期の継続時間とする」と定義されている。

EAL
自由原子時(Echelle Atomique Libre) 世界中のいくつもの原子時計を平均して得られる、一次標準器で校正されていない高安定な時系。EALを一次標準器で校正したものがTAI。

e-文書法
「民間業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」及び「民間事業者当が行う書面の保存等における情報通信技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の総称。これによりこれまで紙での保管が義務付けられた資料の電子ファイルでの保管が可能となった。2005年4月1日施行。

FIPS 140-1
米国NISTが策定した暗号モジュールに関するセキュリティ認定基準。最低レベル1から最高レベル4まである。



GMT
(Greenwich mean time)グリニッジ標準時。英国グリニッジを通る子午線上にて太陽が南中する時刻を正午とする時系。1967年までは世界の標準時系として使われた。今はUTCがその役目を果たしている。

GPS
(Global Positioning System)グローバルポジショニングシステム。人工衛星と各機器の正確な時間を利用して、地球上どこにいても現在位置を正確に割り出す測位システム。


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<H-N>
HSM
(Hardwere Security Module)ハードウエアセキュリティモジュール。物理的に暗号モジュール等の機密性を保護する装置。分解したり、衝撃を加えたりすると装置内のデータが消失する仕掛けになっているものや、温度変化や気圧の変化を検出するものもある。

IETF
(Internet Engineering Task Force)インターネットで使用されるプロトコルを決定するための民間主導の標準化団体。IETFからRFC番号が・ツけられて公表された規格は、実質的に世界標準規格である。

ISO/IEC 13888
(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission13888)電子文書の送受信証明を行うためのプロトコルを規定。特定のデータが特定時刻に存在したことを証明するタイムスタンププロトコルも、その中の1つに含まれている。

ISO/IEC 14516
(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission14516)電子認証、電子公証、タイムスタンプ、暗号機能の鍵管理など、TTP(信頼できる第三者)によるサービスに対しての利用と管理の規定。

ISO/IEC 18014
(nternational Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission18014)タイムスタンプサービスに関する国際標準。Part1:Framework,Part2:Mechanismsproducing independent tokens(独立トークン方式)、Part3:Mechanisms producing linked tokens(リンクトークン方式)の3部構成をとっている。



Local-TSS
(Local Time Stamp Server)当事者間の信頼関係において有効なタイムスタンプトークン(Local-Stamp)を発行するタイムスタンプサーバ。

NIST
(National Institute of Standards and Technology)米国商務省標準技術研究所。米国の標準時を生成・維持・供給している機関。

NTA
(National Time Authority)国家時刻標準機関。各時刻認証局に対して標準時の時刻情報を供給し、各時刻認証局の時刻を確認のうえ認証を行う国家的機関。

NTP
ネットワークタイムプロトコル。時刻修正プロトコルの中で最も一般的なもの。NTP version 4 では認証・暗号化機能が強化されている。


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<O-R>
OATS
(Order Audit Trail System)注文監視追跡システム。米国証券取引市場における、時刻についてのルール。あらゆるコンピュータシステムやタイムスタンプ装置はNISTの原子時計に対して3秒以内で同期していなければならない、としている。

PKC
(Public-Key Certificate)公開鍵証明書。

PKI
(Public-Key Infrastructure)公開鍵暗号基盤。公開鍵暗号技術と電子署名を使って、インターネットで安全な通信ができるようにするための環境のこと。


Public-TSS
(Public Time Stamp Server)第三者に対する証拠能力を有するタイムスタンプトークン(Public-stamp)を生成するタイムスタンプサーバ。信頼できる時刻ソースを用い、セキュリティの確保された環境で運用される必要がある。

RFC2630
IETFが策定した(Cryptographic Message Syntax(CMS))を規定した文章。RFC3161において、CMSはタイムスタンプトークンのフォーマットである。

RFC3161
IETFが策定したPKIを利用したタイムスタンプのプロトコル・フォーマットを規定した文書。


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<S-X>
TA
(Time Authority)標準時刻配信局。時刻関連事業者に標準時に基・テく時刻の配信を行い、時刻関連事業者の時刻を認定する機関。

TAI
(International Atomic Time)国際原子時。1958年1月1日0時0分0秒を原点とした、世界各地の原子時計のデータをもとにBIPMが合成する時刻。

Tel-JJY
国立研究開発法人情報通信研究機構(旧通信総合研究所)が行っている電話回線経由の時刻配信サービス。

TSA
(Time-Stamping Authority)タイムスタンプ局。デジタル情報の存在日時の証明を第三者の立場で行う機関。

TST
Time-Stamp Token。タイムスタンプトークン。信頼の置ける時刻と文書などのデジタル情報に対し、変更、改ざんがあったかどうかを検知できる情報。もしくはそれを指し示情報。デジタル情報のハッシュデータに時刻情報等を付与し、電子署名として発行する。タイムスタンプトークンには独立ト・[クンとリンクトークンの二種類が存在し、それぞれISO/IEC18014-2,3に規定されている。



TTP
(Trusted Third Party)特定のサービスを提供する、信頼できる第三者。

UTC
(Coordinated Universal Time)協定世界時。現在全世界で公式に採用されている時刻。国際原子時を基準とし、地球の自転を基準とした世界時とのズレが0.9秒以上にならないように数年に一度「うるう秒」で調整が行われる。

VA
(Validation Authority)検証機関。デジタル証明書の失効リストを集中管理して、証明書の有効性をチェックする機関。

X509
公開鍵インフラストラクチャ(PKI)のために必要な電子証明書の標準フォーマットを規定したITU-Tの勧告。ISO/IEC9594-8として国際標準化された。


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<か-な>
コモンビュー
遠隔地の原子時計の時刻比較方式。国際間の原子時計の時刻比較手段として用いられている。

時刻監査
対象となる装置の時刻を監視し、標準時とのズレを検査すること。

時刻監査局
時刻監査サービスを行う機関。

時刻監査サービス
サーバ時刻の監査・証明も行うサービス。

時刻同期
基準となる時刻に対象装置の時刻を合わせること。

時刻認証
対象となる装置の時刻が標準時に対して一定の誤差の範囲内にあることを証明すること。

シンプルプロトコル
(Simple Protocol)独立トークン方式の一種で、データのハッシュ値に時刻情報等を添付して電子署名(タイムスタンプ)を生成する方法。RFC3161で標準化されている。⇔リンクトークン方式


タイムスタンプ
デジタル情報に時刻情報を付与すること。PKIでは、特にデジタル情報の存在日時の証明として、デジタル情報のハッシュデータに時刻情報等を付与し、デジタル署名を行うことを表す。

タイムスタンプ局
Time-Stamping Authority→TSA

タイムスタンプトークン
デジタル情報のハッシュデータに時刻情報等を付与し、デジタル署名として発行したもの。

タイムビジネス推進協議会
タイムビジネス研究会の閉会後の平成14年6月に設立され、タイムビジネスの普及を目的とし、産学官の有識者・企業により設立された協議会。

長波
長波帯標準電波。電波時計で使用される電波のこと。現在、日本では40kHz(福島県のおおたかどや山標準電波送信所から送信)と60kHz(佐賀県/福岡県のはがね山標準電波送信所から送信)が用いられている。

日本標準時
(Japan Standard Time)日本国の標準時。国立研究開発法人情報通信研究機構が生成・維持・供給している。UTCに対して9時間進んでいる。


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<は-わ>
ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)
物理的に暗号モジュール等の機密性を保護する装置。分解したり、衝撃を加えたりすると装置内のデータが消失する仕掛けに・ネっていたりする。温度変化や気圧の変化を検出するものもある。

ハッシュ関数
元の平文からメッセージ゙・タイジェストを作成する関数。元の平文の1ビットが変化しただけで、メッセージ・ダイジェストの大半のビットが変化する。MD5、SHA-1などがある。

標準時配信サービス
高精度で高信頼の時刻を必要としている企業に信頼できる標準時を配信するサービス。標準電波等により提供される時刻情報の配信のみ行う「受信型」サービスと、国家時刻標準機関等から標準時の配信を受け、その標準時のトレーサビリティを維持しつつ標準時配信を行うとともにサーバ時刻の監査・証明も行う「証明型」サービスがある。

標準時配信局
Time Authority→TA

リポジトリ
(Repository)証明書に関する情報を保管したり配布したりするオンラインデータベース。リンキングプロトコル Linking Protocol→リンクトークン方式

リンクトークン方式
Linked Token。リンキングプロトコルまたは連鎖型プロトコル。他のタイムスタンプトークンに含まれる情報を用いてタイムスタンプトークンを生成する方式。タイムスタンプを時系列的に結びつける連鎖情報を利用する。ISO/IEC18014で標準化されている。⇔独立トークン方式

連鎖型プロトコル
→リンクトークン方式



ログ
(Log)情報システムの機器の稼動状況と利用状況を記録した履歴情報。システムログとアクセスログがある。また、セキュリティ監査に用いるログを監査ログという。


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